昨年の当レースの勝馬は13ローレルゲレイロである。今年も昨年と同じローテーションとなる東京新聞杯を叩いての参戦だが、その状況はかなり異なっている。昨年は東京新聞杯を制し、自身2勝目をあげての参戦で勢いがあった。その勢いのままに、有力馬スズカフェニックスの急追を頭差凌ぎ切り、このレースでも完勝してみせた。それに比べると、今年は、東京新聞杯で勝馬から1.8秒をも引き離されて惨敗しており、このレースは巻き返しを図る場である。冷静に考えると、勝利にはかなり厳しい状況にあると言わざるを得ない。もともと勝ち味に遅い馬。意外とここでも人気にもなりそうで、それなら軽く切る方向で考えるのが正解だろう。
まず独自のスピード指数順位を各出走馬毎に計算してみると、
9トウショウカレッジ
3ドラゴンファング
15ファリダット
6フィールドベア
4ビービーガルダン
の順となる。指数面からも13ローレルゲレイロには厳しい状況である、やはり買い目候補には成り得ない。また、休み明けだが昨年の高松宮記念の覇者であり実力馬の1ファイングレインも指数からは浮かび上がってこない。59Kを背負わされる分、ここでは足らない計算になる。実績には敬意を払うが、それと馬券購入とは別物である。なので1も勝馬候補として取り上げる訳にはいかない。
ならば、上記ピックアップ馬の中で、一番魅力を感じる馬はどれか?
それは3ドラゴンファングである。
重賞クラスのレースでは騎手の格も問われる。そこからレースを分析するならば、やはり重賞勝ち鞍のトップは武豊は外せない。武豊騎乗で人気になるようなら見送るべきだが、概算勝率から考えれば、単勝オッズで6倍以上を付ける様なら検討する価値はある。今の武豊が勝つには、追い込み馬よりも先行逃げ馬に乗る方が安定感がある。昨年暮れの落馬骨折の影響もあり、今は追って味がない騎乗も多々見受けられるが、一方逃げ・先行では絶妙のペース配分で愛馬を勝利に導くケースも頻出している。馬のレベルはだいぶ違うが、例えば、きさらぎ賞で逃げたリーチザクラウンは完勝し、アーリントンカップで追い込んだアイアンルックは惜敗したケースに見うけられる特徴が、それを端的に物語っている。 つまり前に行く脚質の馬に乗った時こそが、今の武豊の騎乗馬に賭ける唯一最大のチャンスなのである。その1点に於いてこそ、3に妙味を感じるのである。
昨年は追い込み馬スズカフェニックスで僅かに足りなかった勝ちへの距離を、今年は3ドラゴンファングで先行して埋め合わせを出来るのが武豊という騎手であろう。何度も言うように、人気では妙味は一切ない。しかし、このメンバーで格上初戦の3が一番人気にもならないだろうとも考えている。ならば、楽に先行出来る枠順でもあり、3ドラゴンファングに賭けることが、出現確率と期待値のバランスが最も取れた、このレースでの単勝馬券の買い方だと思うのである。
レース結果
回顧録
3ドラゴンファングは最終的に単勝2番人気5倍のオッズまで人気を上げた。賭け手の大勢の心理と同調してしまっては、予想の根底は覆される。休み明けの4ビービーガルダンが勝ち、安藤勝己の今年重賞初勝利とは、競馬の流動性が顕著に表れた結果と言えるのではなかろうか。
大逃げを打った13ローレルゲレイロに楽々追走し、ゴール前で掴まえることが出来たのはこの馬のみ。レース展開を読み切った安藤勝己のクレバー騎乗の賜物である。また3ドラゴンファングに初騎乗だった武豊と比べると、お手馬であり、勝手を知りつくしたパートナーだったことも少なからず影響したのだろう。
13ローレルゲレイロはこちらが考えた予想を遥かに超えた走りだった。これには素直に反省するしかない。もしマイネルレーニアあたりが前に行っていたなら、もっと展開は嵌ったのかも知れない。次走の高松宮記念は、4ビービーガルダンとともに十分に注意する必要があるのは間違いないだろう。今回は馬場状態も多分に影響し、全て前に行った馬で決まったが、それを差し引いても電撃の6ハロン戦なら、再び好走する可能性は高い気がする。
