土曜日に行われた競馬は、芝・ダートともに重もしくは不良で、稀に見るあれ馬場となり、勝馬及び好走馬の多くは、いつにも増して逃げ・先行有利の状況を生み出していた。JRAの競馬場は水はけの良いことで有名だが、ここまで降られては日曜の競馬も、土曜の傾向とさして変わらず、逃げ・先行有利な馬場なのは間違いない。
ならば、ここで狙ってみたい馬はかなり絞り込まれることになる。前売りの段階では、7ミクロコスモス、15ハシッテホシーノ、16ディアジーナの3頭が抜けているが、並び立たないのが競馬の世界、脚質とコース相性と安定性からは16ディアジーナが一歩抜け出ていると思う。軸という意味では、16ディアジーナが最適で、オークスに向けての好スタートを切れるだろう。
しかし、フローラステークスはオークスの前哨戦であることも忘れてはならない。つまりここで権利を得て初めてオークスに出走できる馬の本気度を侮ってはならないということである。その意味では賞金的に足りている16ディアジーナではなく他の馬にも目くばせが必要である。
フローラステークスは桜花賞から中1週となって9年経ち、桜からの直行組は激減し、優勝馬のうち実に6頭が1勝馬の特徴を持っている。真の意味では、遅れてきた有力馬を導き出すレースである。
10ピースエンブレムは、前年の秋華賞馬ブラックエンブレムの全妹。厩舎も小島茂ならイメージとしてはダブるところも多い。姉は桜花賞からオークスに直行し、そこで4着と好走し、秋に繋げたが、妹の実績はまだその足元にも及んでいない。しかし、良血の血は厳しい戦いを経てこそ開花するものである。
その姉も秋華賞の前哨戦のローズステークスでは重馬場が響き大敗しており、この馬場は10ピースエンブレムにとって歓迎すべき事柄ではないが、人気が全くないのなら、大穴狙いで馬券はここから入ってみたい。
レース結果
回顧録
16ディアジーナは4コーナーでは先頭を直先に置き、いつでもスパート出来る絶好の位置取りで、直線中ほどで鞍上の内田が鞭を入れると弾けるように先頭に躍り出て、後は全く後続を寄せ付けずに完勝した。
予想通りの妥当な結果と言えるだろう。2着には12ワイルドサファイア、3着には鼻差でグラビアアイドルほしのあきが命名したしたことで有名な15ハシッテホシーノが入選し、その3頭がオークス出場権をもぎ取った。男馬相手に好走してきた12ワイルドサファイアと決手ある15ハシッテホシーノの好走も含め妥当な結果だが、互いに勝ちまで辿り着けなかったのは、今日のところは勝った馬があまりに上手く競馬できた為の二馬身差であろう。しかし、ここは本番前の叩き台の一戦。真の結果は次で構わないのだから、その意味では3頭ともに納得の競馬内容であろう。
ただオークスは絶対的に桜花賞組が優勢。東京コースを上手に走れてもなかなかその牙城を崩すのは難しい。しかし、それでも本番で期待したいと思わせる走りだったことは間違いない。是非とも三頭には、オークスでの健闘を期待している。
あと期待した10ピースブラックは、11着と惨敗を食らった。道中は3番手と理想の位置取りに付けれたが、その走りはバラバラで全戦手綱を取っていた松岡から鞍上が変わったことの影響か、馬場の所為かは分からないが、好走と呼ぶには程遠い走りでしかなかった。全体としては、まだまだ幼く、賭ける対象ではなかったということだ。いつもながら過度に期待し過ぎたと反省した。
しかし、それ以上に重症なのは武豊の騎乗。彼の7ミクロコスモスは3.9倍と一番人気馬にしては微妙なオッズだったが、レース中どこにも見所がなかったのはどういうことか。雨の影響が残るこのレースで、追い込み馬は最初から眼中になかったが、それでも1つぐらい良さを見せるのが、この騎手が天才と言われる所以。なのに全く見所なく、二流以下の腕しか見受けられないのは、彼のどこに原因があるというのだろうか。格上レースでことごとく地方出身のジョッキーが戴冠される光景を観るにつけ、武豊の築いてきた輝かしい実績が既に過去のものに成り下がらんことを切に願うレースになってしまったことも事実である。
