土曜の横山典弘騎手は、中山競馬場で9Rの特別戦を皮切りにメイン、最終レースを含む4レース全てを勝利で飾って見せた。まさに現在絶好調。重賞勝ちも今年だけで既に5勝。昔から腕には定評があるが、近年の騎乗は円熟味を通り越し、凄味さえも感じさせるほどの輝き振りである。
武豊騎手が2008年以降重賞で7%程度の勝率しか残せていないのと対照的に、同期間の横山騎手の重賞勝率は20%を優に超えている。2007年以前には20%を超える重賞成績を誇った武豊の凋落と反比例する形で、横山騎手の手綱の冴えは上昇傾向にある。つまりは現在、横山典弘こそが、一番頼りになる日本人ジョッキーなのは間違いない。
彼がこのレースで選んだパートナーは14シャドウゲイト。既に8歳馬であるが国際G1の勝ち鞍を持つ古豪であり、前走のAJCC杯でも首差2着の実力の持ち主。昨年8歳にしてG1を2勝したカンパニーと同じく、老いて益々盛んな馬の1頭と言えよう。
前走14シャドウゲイトを首差退けたネヴァプションを駆っていたのが、横山典騎手であり、今回の乗り替わりは正に優勝請負人としてのバトンタッチ。もはやこのレースの勝利へのレールは14シャドウゲイトに向けられていると見るべきだろう。よって本線は素直に14シャドウゲイトとしたい。
前売り段階の一番人気は1キングストリート。その鞍上は武豊。前述に挙げた通り、近年の重賞戦線で大きく水を開けられたライバルに、武豊がどう立ち向かうかがこのレースの焦点になろう。
人気の上では絶対的優勢は武豊の方にある。しかし、勝負は時に非情な結果をもたらすのは周知の通り。かつての輝きを取り戻す手段として、武豊がパートナーをどう導いてみせるのかを含めて、好レースになることを期待したい。