2009.12.27 中山10R 有馬記念 G1

By admin On 12月 26th, 2009

 サラブレッドが最も充実した能力を発揮できるのは、4歳秋の時期と一般的には論じられる。有馬記念の近年6年の勝馬は全て4歳であることが、この通説の正しさの一端を物語っていると言える。過去10年遡っても8頭が4歳馬であり、残りの2頭が3歳馬であり、有馬記念の勝馬はその時代を象徴する存在である。

 しかし、今年の有馬記念は一頭も4歳馬が出走せず、5歳馬も9ドリームジャーニー一頭のみである。この事実が現時点の芝の古馬層の薄さを示している。この歪な様相は、三歳牝馬の2ブエナビスタが現時点の単勝馬券で一番人気であることに繋がっている。

 しかし過去幾多の名牝が有馬の壁を超えられなかったかを思い起こすだけで、2ブエナビスタの危うさは説明できる。勿論前年の覇者は牝馬のダイワスカーレットであり、またダイワスカーレットは3歳時にこのレースで2着している事実をもって、ブエナビスタに最後の望みを託す馬券参加者が多数派であるからこそ、現時点で一番人気に祭り上げられているのではあるが、そもそも競馬史に最強牝馬の一頭として燦然と輝く実績を残した名牝とその世代で一番強いと見なされているだけの一介の優秀牝馬を並列で論じること自体が愚問である。

 馬体だけ見れば、決してオープン馬のそれではなく、全く見栄えのしないシルエット。主戦ジョッキーの考えが反映しているとはいえ、頑なまでの後方一手の脚質。また秋一連の戦いで僅かに敗れ続けた理由を、全て鞍上の責任にすり替えた様に見える今回の乗り替わりに感じる陣営の低俗な思想。これら一連の件を踏まえるならば、2ブエナビスタに賭ける大義は些かも見当たらない。現時点で結果を見ずして断じるのは愚かな行為であるが、それでも2ブエナビスタがこのレースで1着になるよりも、掲示板さえ載らないような惨敗をする可能性の方が高いと断言する。

 ならば衆目が見なす一番人気馬を差し置き、このレースの勝馬に一番近い馬はどの馬か?

 勝馬の第1条件としては、先行脚質であること。近年の勝馬を見ると全て先行タイプの馬である。更に付け加えるならば、脚質を生かせる内目の枠。前年は大外8枠からのワンツー決着だったが、やはり内目の枠からの発走馬の方が有利である。

 そうなると6歳馬ではあるが、3ミヤビランベリに食指が動く。中山コースは今年の中山金杯での3着になった1回のみだが、東京コースの芝2500mのG2目黒記念とアルゼンチン共和国杯の両方を勝利した様に、この距離での粘り腰に期待したい。

 有馬記念での6歳馬の戴冠は1991年のダイユウサクまで遡る。断然一番人気のメジロマックイーンを鮮やかに差し切り、当時のレコードタイムを樹立してみせた。あれから18年経つが、有馬記念は何れの年度のレースもドラマチックな物語として後々まで語り継がれるレースであることは間違いない。今年最後のG1として2009年の有馬記念も、過去のドラマチックなレースと同列で語られる様なレースになることを切に願っている。

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